おせんべいについて、よく聞かれる質問をまとめてみました。
Q:せんべいには色々な種類がありますが・・
A:本来の「せんべい」は和菓子の分類で、干菓子の中の焼き菓子の一種を指します。小麦粉またはうるち米粉を主原料として型に入れて焼くか、型に抜いてから薄く焼いたものの総称です。古く平安時代から伝わり、小麦粉を主原料にするものが唐菓子以来の系統を引き継ぐものです。通常関西では主に小麦粉を主体の甘味のある薄い板状のものを指し、関東ではそれに米菓に分類される「塩せんべい」を含めることが多いようです。
Q:米菓・あられ・おかき・塩せんべいの使い分けを教えて。
A:「米菓」は米を主原料に、焼くか揚げた物に塩分で味付けしたお菓子を総称した呼び方です。うるち米で作ったものを「せんべい」「塩せんべい」、もち米で作ったものを関東では「あられ」関西では「おかき」「かき餅」と呼ぶことが多いようです。現在呼称についてはあまり厳密ではなくその使い分けはあいまいになっているようです。
Q:塩せんべい、草加せんべいの起源。
A:農家がうるち米の余り粉を蒸してこね、平たく伸ばして型ぬきし、塩味に焼き、間食に食べられていたのが塩せんべいの起源と見られています。その後、これに醤油をつけて焼くようになったのは文化・文政年間(1804~1830)頃で、やがてこの製法により一段と風味が良くなったため需要が高まり、商売として成り立つようになりました。特に奥州街道・日光街道の合流点埼玉県草加あたりで、草加せんべいとして評判になっていったとのことです。これにさかのぼる寛永年間(1624~1644)、草加松原のお仙ばあさんが起源という説もありますが、こちらは言い伝え話のようです。
Q:保存方法について。
A:もともと保存食として発達してきた経緯から、ご家庭での保存においてカビや腐敗に対しての神経を使う必要はありません。うるち米・もち米を主原料に乾燥させたタイプの米菓は、梅雨時から夏季にかけての湿度の高い時期は、乾燥状態を保ち食感を落とさないために、密封度を高くしていただく必要があります。 最近、醤油ダレを乾かさずに半生状態で販売されている米菓もありますが、こちらは醤油の水分を残していますので、 カビ発生、腐敗の可能性があり、開封後はなるべく早くお食べいただくのが良いようです。
Q:湿気ってしまったおせんべいは、食べられないの?
A:気をつけていてもおせんべいを湿気らせてしまうことはありますが、程度が軽い場合には、パリパリ感を復活させることができます。おせんべいを袋から取り出して、ご家庭の電子レンジで加熱すると、焼きたてに近い状態に戻すことができます。500wくらいで数十秒が良いようです。この際に気をつけることは、対応容器に入れること。ラップはしないことです。あまり長時間加熱すると、焦げることがありますので、御注意ください。
Q:おせんべいの袋に入っている乾燥剤は、再利用できるの?
A:乾燥能力が残っているうちは、そのまま使うことができます。
乾燥剤には、2種類あります。石灰石が入ったもの、シリカゲルという吸湿素材が入ったものです。石灰乾燥剤は、白い紙の包みになっていることが多く、振ってみたときさらさらしていれば、まだ能力が残っていますので、お使いください。袋が膨らんできて、中の石が粉のようになってきたら、使えません。もう一つのシリカゲルは、再利用ができます。中の様子が分かるよう、透明の袋に入っていることが多いです。シリカゲルは、小さく堅い玉でできていますが、その中に、少しだけ色の付いたものが入っています、これが色落ちしてくると、効果が落ちているサイン。袋ごと電子レンジにいれて、数十秒加熱すると、色つき玉が元の色に近く戻ります。こうなると、また使える状態になったサインです。お試しください。